聴覚障がい者が経験する避難所での問題とは?

投稿日:2014.12.15

聴覚障がい者が経験する避難所での問題とは?

聴覚障がい者は、聞こえない、聞こえづらいということが外見からは判断されにくいものです。

災害時には、長期の避難所生活を余儀なくされます。非日常的な生活においては、情報の伝達がスムースに行われる必要があります。

今回は、聴覚障がい者の方が避難所で経験する問題と、どのような配慮が望まれるのかをご紹介いたします。

聴覚障がい者が災害時に抱える問題とは

特に自然災害発生時には、テレビやラジオで発表される避難勧告などを適時確認することができないため、避難が遅れてしまう危険もあります。

また、大規模な自然災害が発生した際に開設される避難所においても、聴覚障がい者には様々な障壁があります。周囲の状況を音で知ることができない聴覚障がい者は、被災によるストレスに加え、大きな戸惑いと不安を募らせます。避難所運営では、コミュニケーションと情報にバリアを抱えやすい聴覚障がい者にも配慮した環境整備や支援体勢の強化が必要です。

避難所運営における聴覚障がい者への配慮について

厚生労働省から指定を受けた施設以外でも、災害時に配慮を必要とする高齢者や障がい者を一時的に受け入れる福祉避難所として、高齢者や心身に何らかの障がいを抱える人が訪れることを想定し、受け入れ準備を進めなければなりません。

まずは障がいの有無や程度の確認です。特に聴覚障がい者の場合は外見だけではわからないことが多いため、受付に、「手話や筆談が必要な方はこちら」と書いたプラカードを掲げるなどの工夫があるとより安心です。

避難生活においては、食糧や飲料水の配給、生活再建に向けた各種手続きなどの連絡事項を確実に伝達する対策が重要となります。震災時の避難所では、「仮設トイレが設置されていることを知らず、人の列を見て気付くまでトイレに行くことを我慢していた」、「水の配給を知らず、水をもらえなかった」などと、情報伝達の遅れによって、負担を余儀なくされる状況があったと報告されています。

聴覚障がい者への確実な情報伝達の徹底

通常、避難所生活の初期段階では停電しているのが一般的であり、電光表示などの手段が取れないため、一斉放送や声掛けという音声での情報伝達が行われます。

避難所では昼間といえども、睡眠中の人がいるため、音声での伝達が最適とは言えません。
聴覚障がい者に対する支援としては、放送がある度に筆談で伝える方法も考えられますが、暗い場所や緊急を迫られる状態では、筆談で対応できないのは明らかです。

聴覚障がい者や高齢者などへの情報伝達を考慮した場合、音声によらない情報伝達が望まれます。

そこで開発された製品が、避難所用キットです。避難所での聴覚障がい者に対する情報伝達をサポートする通信機器として全国各地の自治体や施設で少しずつ導入を進めています。東京信友がお勧めする“シルウォッチ避難所用キット”には、腕時計型受信器と携帯型光受信器がセットされており、送信器から送信された文字を、振動と共に受信し情報を確認することができます。避難所内をグループに分けて情報伝達し、グループの責任者がメンバーへ伝える方法です。

トイレやお風呂などの空き状況や、食事の時間を知らせることで、聴覚障がい者も安心して避難所で生活することができます。

また、シルウォッチ避難所用キットは乾電池で稼働しますので、停電時も安心して使用が可能であり、約半年分の予備電池もセットになっているため安心です。

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